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室蘭ヒラメ漁業部復活!68を頭に良型多数

今日はいい釣りでした。数はそんなに出ませんでしたがうーん良い釣り(*´∀`)って感じ!

 

本日のお客様は室蘭のロックフィッシャーでこの人を師匠と仰ぐ人がどのくらいいるんだろう?ってくらい一部で絶大な大人気誇る通称たっつぁん。昔は何回名字を聞いても覚えられなかったなー(笑)

今は札幌に転勤になりあまり釣りに行けなくなったので、今日の休みはゆっくり釣りをして過ごしたいということで豊浦にお越しになりました

元アームレスラーで最近はボディビルに目覚めた筋肉マン。昔は合うウエーダーがあんまり無いんだよねーなんて言ってましたね。いつもウエアの腕のあたりがパツンパツンだったのを覚えています

 

本日のミッション。たっつぁんが気持ち良く釣りができて初心者のお連れさまに初ヒラメを釣って貰うこと

たっつぁんは生粋のルアーアングラー。もちろんルアーオンリーです。お連れ様にもルアーで挑戦してもらうとのこと。一応こそっと実弾を仕込んで望みました

たっつぁんファーストヒット!流石です!

正直今日はバケ日和。ショアラインに沿って吹く風がベストなスピードで船を流します。しかし今日はルアーでのヒラメ釣りです

たっつぁんくらいになればどんな条件でも釣りは出来るんです。勿論ぶん流しだって見事にボトム付近をトレースします。しかし今日は気分良く釣ってもらうことが目的。大人しく足を止めてゆったり釣ってもらいました

足を止めた理由はもう一つ。ルアーヒラメをやったことがない女性ビギナーに横流しのボートで釣らせる訳にはいきません。少し深い所で釣れているのですが水深があればそれだけ釣りが難しくなります。釣りやすい場所で釣りやすい状況を作る。今日は釣果以上に重視したところです

勿論たっつぁんもわかっています。キャリアもあり自分でも船を操船して釣りに行くんですから。全部わかってくれている安心感は船長として心強いです

 

そして今日イチ68cm!この瞬間たっつぁんは自分の釣りが完結したのです。もう何枚か釣っていたのでこれにてバッグリミット。これ以降リリースします宣言が渋い!

そしてNさん初ヒラメゲット!たっつぁんも僕も今日一番嬉しかった瞬間です

彼女に釣ってもらう為にあれこれアドバイスをしたりルアーチェンジしたり。教習所の先生だけあって人を乗せるのが上手い!飽きさせないようにと小まめなケアが彼女のモチベーションを上げました

僕も女性ビギナーが来るとあってマジカルパニックを準備していましたが最後まで出番はありませんでした。最終的にはこの1枚だけでしたが最後の一投まで集中して釣りをしていました

ナイスサイズの60!しかし本当に楽しそうにしていたのはこの後。写真を撮ってから今日一番の笑顔で宣言通りリリースしていました。これってめっちゃ気分いいですよね!イメージしていた自分の釣りを全部やりきった姿が本当に格好良かったです

 

当時僕たちが室蘭の堤防に通い込んでいた時も食べる分以外はリリースしていました。あの時港内に逃したヒラメは定着したのかな?みんな釣れていない中で僕たちだけが釣って更にはリリースまでする。それがカッコイイと思っていました。若かったですね(笑)

 

時折空を見つめて「最高だぁ。。」と呟くたっつぁん。昨晩は楽しみにし過ぎていてほとんど眠れなかったとも言っていました。何匹とかサイズとか数字では語れない僕らだけが共有するヒラメ釣りがあるのです。船長としてと言うより仲間として上手くコーディネート出来たことに喜びを感じます

 

その後ヒラメ以外の釣りの話や近況の報告など釣りをしながらのんびり時間を過ごしました。忘れた頃にポロっと釣れても楽しんだ分だけ優しくリリース。喰ってきたヒラメをアワセないで寄せてきて、釣られたことにどこまで気が付かないか実験してみたり。ただただ釣りの時間を楽しみました

 

結果船中・・・何枚だっけ?そんなに数は多くありませんでしたが充実した時間を満喫されたと感じました。数字には出ない釣果ですね!

 

乗り合い船のシステム上みんながみんな満足できるようなコーディネートは出来ません。しかし今日のように実質貸し切り状態なら可能な限りお客様に合った釣りを提供します。とにかく沢山!とかは難しいですがなにか希望があればお伝え下さい。最大限の努力をもってお答えします!

 

フェイスブックのメッセンジャーでも予約承ります。お気軽にご予約お問いあわせお待ちしております(*´∀`)

マジックアワーに出会ったヒラメ仲間「室蘭ヒラメ漁業部」

 

昔話なので興味がある人だけね(^_-)

 

たっつぁんとの出会いは室蘭ショアヒラメ黎明期、室蘭の有名な堤防で僕を含めた頭のおかしい3人組であーでもないこーでもないとやっていた時でした

堤防から狙ってヒラメを釣ることにマジになっていた夕暮れの堤防。ふらっと現れたのはムキムキのロックフィッシャーたっつぁんでした

 

当時あの堤防に通いつめていたのは後のたっつぁんの師匠となるトッキー隊長、以前少し紹介したUCくん、そして僕の三人。今では考えられませんが当時あそこで本気でヒラメを狙っていたのはこのたった3人だけでした。あとはカレイ釣りのおっちゃんとなんとなくルアーを投げてる人くらいしかいませんでした

 

僕ら三人は試行錯誤の末ある程度狙ってヒラメを釣れるようになっていました。トッキー隊長の考察から編み出した室蘭釣法。なんてことはないテキサスのただ巻きなんですがこれが本当に難しい!みんな釣れるようになるまでひたすら練習しました

今と違ってヒラメの数がそもそも少い。本当に良い時で夕方に一人5枚ほど。1枚でも釣れれば十分で3日も4日もみんなボーズとか当たり前でした。それでも少い実績から釣れるパターンが少しずつ絞られて行きます。本当にガチでマジだったんですね

 

ベストシーズンだというのに堤防と並行に投げられるくらいガラガラのSK盛り。カレイ釣りのおっちゃん達はワーワー言いながらヒラメをばんばん上げている姿を見て相当ビックリしていたでしょう。だって当時は堤防から狙ってヒラメを釣るなんて無理だと思われていたんですから

僕らが来る前は偶然ヒラメが釣れたと聞けば一時的に人が集まりました。ですがせいぜいジグを投げまくるのが関の山。すぐに諦めてまた静かな堤防に戻る。そんな平和な時代でした

そこに現れたたっつぁん。当時ロックフィッシュブロガーとして結構有名だったようですがそんなことを僕たちは知りません。まぁまぁやってきなよ、なんて軽いノリで声をかけ、結局毎晩そこに肩を並べる頭のおかしい仲間の一員に。いつしか室蘭ヒラメ漁業部と呼ばれるようになりました

 

そのたっつぁん。今では信じられませんが通っても通ってもまぁヒラメが釣れない(笑)僕らがバンバン釣っている横で頑張っているのにボーズ続き。たまに釣ったかと思えばアブラコかタカノハか。トッキー師匠にこうやってこうやんだよ、なんて教えて貰っていても釣れないものは釣れません。首をかしげる僕たち三人。当時はまだはっきりと理由がわかりませんでしたが今思い返せばちょこっとレンジが違うとかちょっことリトリーブスピードが違うとかそんなことでした。普段ロックフィッシュをやっている癖でついボトムを意識してしまっていたんですね。わかっていてもヤメラレナイ(笑)

釣れる人と釣れない人。その理由や釣れる方法を来る日も来る日も考えました。一つわかればまた疑問が湧く。それを4人で毎晩繰り返してとうとう一つのメソッドを裏付けるまでに至りました

釣り方を知ったら別の場所でも試してみたい!隣の漁港も当時ヒラメやってるのは僕一人だけ。今では考えられないでしょ?ショアで70オーバーを初めて釣ったのもそのkgn漁港。カレイ釣りしていた人にタモ入れ手伝ってもらいました。その人は普段お目にかからないその巨大な魚にめちゃくちゃビックリしていたのを覚えています

 

そんなたっつぁん何度も何度もボーズを重ね、ついに念願の偶然じゃない初ヒラメ!やっぱり今でもはっきりと覚えているそうです。そこから覚醒したようにヒラメを釣りまくる。ヒラメと波長が合ったんですね!

この頃が一番平和に盛り上がっていました。段々仲間も増えて集まるみんなは顔見知り。遅くに来る僕に場所を開けてくれたりアタった魚を取り合いしたり(笑)

一人で来る女の子がいたのもこの頃だったかなぁ。ヒトデ臭いこんな堤防に女性が一人で来るなんて普通じゃありえません。ステラの子って陰で呼んでたんですけどなんだか声が掛けられませんでした。最初に声掛けたのは確かたっつぁん。違ったらゴメン!

 

その当時まだ誰もネットの力を知りませんでした。たっつぁんはブログに釣果情報を載せ多くの釣り人がその堤防に集まるようになりました。たっつぁんを師匠と慕う仲間も沢山出来ましたました。釣れるもんだから近所の港に出かけては多くのヒラメを釣りました。この豊浦に来て早朝から60オーバー2枚を持ったたっつぁんのブログ画像は今でも覚えています

釣り方だって惜しげもなく教えていました。情報は瞬く間に拡散し、あのガラガラだった堤防にまるで鮭釣りのごとく人が並ぶようになるのにそう時間はかかりませんでした。室蘭ショアヒラメは完成の域に達します。そして僕らは自然と足が遠のくようになりました。。

 

 

フラっと竿だけ持って出かけたあの堤防。竿も出さずに夕日が落ちるのを眺めていました。待ちに待ったマジックアワー。一斉に立ち上がって太陽を追いかけるようにフルキャスト!菱形の陰が浮かび上がる無影時間。手元が見えなくなるまでヒラメと遊んで別れ際には「また明日」

 

 

こんな室蘭ショアヒラメの黎明期を語り合えるのは室蘭ヒラメ漁業部の特権です。場所が混雑して思うように釣りが出来なくなっても惜しむことはありません。一番美味しトコは僕たちで頂いたのです

振り返ればもう10年。今でも当時みんなで開発した釣り方で多くの釣り人がヒラメ釣りを楽しんでいます

俺はもっと前からヒラメを釣っていた!って?別にパイオニアが誰だって構いません。あの輝く夕日に照らされた宝物のような日々は僕たち室蘭ヒラメ漁業部だけのものなんですから

 

今ではそれぞれ別の場所でそれぞれの釣りを楽しんでいます。自分の船でブリを狙ったりオヒョウ狙ったり。トッキー隊長もUCくんも噴火湾とオホーツクと場所は違えどブリトップのパイオニアです。恐らく道内で一番釣っているでしょう

でもどんなビッグゲームを体験したって夏至の夕日を眺めるとヒトデ臭いあの堤防が恋しくなります

取り憑かれたようにヒラメだけを追っていた日々。その情熱がアツアツのまんまマジカルアワーに積んであります。今はその熱がビギナーにも伝われば良いなと頑張っています

青臭せーことばかり並べやがってと言われても構いません。浪漫がない釣りなんてやってられっか!

 

昔話にお付き合い下さりありがとうございました。まだまだヒラメ熱は冷めません。船でアツいヒラメトークを聞かせれてもヒラメ熱に頭をヤラれてると思ってカンベンして下さいね(^_-)